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東北の旅 07年

東北地方を旅行するのは、これで4回目。
今まで行ったことのなかった宮城県、そして奥州藤原文化の古都、平泉を訪れた。
写真の下、( )内は県名と最寄駅名。

・松島海岸 ・平泉 ・石巻
↑駅名をクリックすると写真に飛びます。 .



円通院(宮城県・松島海岸)
一足遅かったか。
訪れたのは11月の第4週。ここ東北では紅葉の盛りは過ぎていたようだ。しかし、まだ赤々とした葉はつい先日まで木を彩っていたのだろう。 雪の水気を吸い込みしっとりとした葉が、苔のうえを綺麗に敷きつめていた。



瑞巌寺(宮城県・松島海岸)
寺をふらついていると、インドやスリランカの寺院を歩いたときの印象がふっと、あらわれることがある。材質や、見た目は違えど、伽藍の配置、建物の構成の仕方に、共通なものを見出すことはできる。
それがどうしたと千手観音は笑う。 しかし、ここの石窟は見事でボロバスで訪れたアジャンターの記憶を、よみがえらせるのだ。



瑞巌寺(宮城県・松島海岸)
威圧感と素朴な感じをあわせ持つ瓦だ。



瑞巌寺(宮城県・松島海岸)
けわしい形相に、思わず息をひそめる。



瑞巌寺(宮城県・松島海岸)
いつもより早めに降ったという雪が屋根にこびりついていた。
訪れた各地で今年の寒さを問うと、「○○はあったかいところだから」などと答えがよく返ってきた。私にとっては全て寒く、どこも変わらないと思ったが、なるほど場所により雪があったりなかったり、気温も異なる。



瑞巌寺(宮城県・松島海岸)
雪ともみじ。



円通院(宮城県・松島海岸)
そういや、最近地蔵を見かけない。
歩くスピードが早すぎるのか。
小学校までは、住んでいた場所のせいかよく見かけた。



円通院(宮城県・松島海岸)
とはいえ、まだ残っている葉もある。

赤。
この色のため、前世紀多くの兵士が命を落とし、
まだ頬赤き青年は熱病におかされた。

赤にまつわる記憶の破片。

駅のホーム。まだ若いだろう親がさとすのが聞こえた。
Sちゃんはその声に振り向きもせず、握り緊めたかざぐるまを握りしめ走る。
ほら、だから言ったのに!
赤いかざぐるまは弧を描き、青い空を舞う。
急行列車が、走り過ぎ思わず目をふせる。
レールの上に残ったのは、見事につぶされ散り散りになったプラスチックの赤い破片。

受験生の俺は、図書館にこもった。
ひとつ隣のテーブルの、赤いセーターがさっきからやけに気になってしょうがない。暖房が強すぎはしないか。

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中尊寺(岩手県・平泉)
S君って面白いことを言うんだよ。
面白いっていうか、ちょっと意外なんだ。「季節の変わり目に、土のにおいがする」だって。そんなこと言うようタイプに見えないのにね。

…そんなこと、俺だって前から思っていた。
夏のはじまり、秋のおわり、どういうわけか心が落ち着かなくなる季節には、決まって、特有のにおいを風が運ぶことを知っていた。格別良い香りではなく、とはいえ臭気を放つものでもなく。そう、例の彼が言う土のようなにおい。それは記憶にも同化して、例えば秋の終わりのある事象を思い出す際にも感じられたのだった。

枯れ気味の葉を照らす光が、そんな感覚を思い出さす。



毛越寺(岩手県・平泉)



中尊寺(岩手県・平泉)
平泉。昔から、義経の死んだところということで興味のあった土地だが、はじめて今回訪れた。衣川という地名やなんかに、小学3年頃読んだ子ども向け歴史本を思い出す。ひどい兄貴ヨリトモに、本気で怒りを感じたものだった。今思うと、政権の火種になる不安要素ははやめに絶やしておくという、ヨリトモの政治判断も理解できる。

宝物館の展示物なので、残念ながら写真を撮ることができなかったのだが、本当に美しくてびっくりしたのが、「螺鈿平塵案」だった。 ラデンヘイジンアン…? という方が大半だと思うので、ネットで探してみた。以下URLの下から2番目にあるようなやつ。

http://www.iwanichi.co.jp/hukugen/top.htm

展示の解説をほとんど読まなかったが、中尊寺境内のあったのはオリジナルだと思われる。螺鈿の美しさもそうだが、なによりデザインが秀逸。脚の部分のカーブが、やけに官能的で見入ってしまった。楽器が好きな人だったら、高級なギターをよだれを口にためながら楽器店で眺めるだろう。車屋でも同様の人はいるだろう。その類の美しさだ。

仏像以外だったら、撮ってもいいかダメ元で聞いたが、やはり成らず。こういった調度品に、ここまでのこだわりを持っていた当時の貴族連中の、そして奥州藤原氏の文化レベルの高さを、知らされたのだった。

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石巻市内(宮城県)
明治13年建造のハリストス正教会。「ハリストス」というのは、ロシア語でキリストだそうで、ロシア正教会由来の建物のようだ。木造教会としては、最古のもの。



石巻市内(宮城県)
昨夜の喧騒が嘘みたいに、やさしくおだやかな光が照らす町をのんびりと歩く。なぜか痛んだ右ひざをかばいながら歩くと、不適な笑みを浮かべたサイボーグ009が、そこに。



石巻市内(宮城県)
カーブとタイル張りが目をひく建物。陶芸・陶器・骨董の店「かんけい丸」
  http://www.i-port.ne.jp/kankeimaru/

・松島海岸 ・平泉 ・石巻
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